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hirano関数@2014/6/27 14:35
スニペット「窓」

こんにちは、関数です。

今回のスニペットは「窓」です。

 

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じつに横暴な王様である。

 

その器量はしかし、魯鈍ではなく犀利である。つまり決して聡明な君主ではないのだが、珍奇をお好みになり、遊び心が豊か過ぎにあらせられ、狡猾でおわすといった王様なのであって、こんなに困った王様はない。侍従長は心ひそかに、教育を間違ったせいだと嘆いている。その侍従長の妻は心ひそかに、一流の教育ゆえにこそ厄介な素質が花開いてしまったのに違いないと思っている。

 

朕は白馬にして黒馬でなければ今度一切乗りとうない、と仰せ出されたことがある。困惑の挙句に大臣の一人が、白斑のある黒馬を探して来てご覧に入れると、果してご不興である。笏で以てに家来を一撃ぶちのめすくらいのことは日常的光景で、このときも大臣はやられた。それでは一体、と王の御意を伺おうとしても無駄なのは全員が判っているから何とか知恵を絞るほかない。

 

小間使いの女がふと、シマウマを思い付いた。まさかと思ってシマウマを手に入れて献上すると、果してご満悦である。しかしシマウマに騎乗などできるものではない。そういう気性ではない。だがそれを言うなら、王様のほうだってそういう気性ではない、いや、そういうご気性にはあらせられぬ。王と家来とシマウマの奮闘はじつに三週間も続いた。それから王様はめでたく、シマウマにお飽きになられた。

 

王様は、周囲の人々が困るのをお愉しみである。困惑の渦を起しておいて、そうして、その中に御自らお飛び込みになられるようなところがある。王様は、シマウマ乗りに挑戦なさりシマウマから転げ落ちられる王様である。むろん周りの者はお止め申し上げるがお聞入れにならない。

 

或る日また変な、王様のご所望が出た。窓を持って来いと仰せられる。窓だ、朕の前に窓を持て、とのお言葉である。国じゅうに触れ廻って、最も良い窓を献上した者に褒美を与えるとの勅令である。

 

何だか釈然としないが御意のままに、名高い技術者たちが、各々の意匠を凝した作品を献じた。ロココ調の額縁のような窓枠がある、バウハウス的なる無愛想な窓枠がある、風水思想を凝縮したと称する支那趣味のごてごて窓枠がある。果して、王様はご不興である。

 

そんな或る日、何とか言う名の哲学者が言い出したことが巷間に伝わった。窓を献上せよと勅令にある。その意味をよくよく考えてみるが良い。窓とは、穴である。ドーナツの穴だけ持って来い。そう言われたことを思えば良い。

 

誰もが困惑した。

 

そんな或る日、何とか言う名の植木職人が王宮の門のところへ現れた。畏れながら王様に私めの窓をご覧に入れたく下賤の身ながら参上いたしました。つきましては三日後の正午きっかりに云々。植木職人と王宮詰めの兵士たちと侍従長との間に、少々の騒動と、少々の打合せがあった。

 

三日後はよく晴れた日だった。正午きっかり、王宮の壁に新たに一つ開けた南向きの窓から外を眺めると、それはそれは美しい、森と花々の光景が現れた。植木職人は褒美を受けた。

 

 

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この短い話はこれでおしまいですが、

しかし言語の鎖は連なる。

次回のスニペットは「白馬」でお送りします。

 

※記事中の画像はウィキメディアコモンズより転載

hirano関数@2014/6/25 11:32
スニペット「担当者」

こんにちは、関数です。

今回のスニペットは「担当者」です。

 

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河川敷に設けられた野球場がある。今日は土曜日、草野球を愉しむ人々が時折、雄叫びのような我が身を叱咤するような妙な声を出したりして、がやがやしている。

 

スポーツを、独りでやるもの複数人でやるものに分けるとして、後者を更に、役割の明確なもの不分明なものに分けることができる。バスケットボールの如きは不分明である。野球の如きは明確である。石ころ投出し担当者、石ころ受止め担当者、丸太棒ぶん廻し担当者という具合に、互いに己の領分を守り、決して他の領分を侵さない。

 

日本人が野球好きなのはその点と関係があるという。事に当るに、まず徒党を組んだ上で担当を割り振ってそれぞれの小分野に熱中する、というこの得意の態度で以て日本人は、かつての高度経済成長を実現し、野球を好むのだという。

 

この変な説にはたっぷり反論できる。一つ、チョーレイ、ザンギョー、カローシその他の昭和サラリーマン気質とは或る短い一時代の特徴に過ぎない。一つ、アメリカ人も野球好きだが日本式企業経営とアメリカ式のそれに共通点が多いなどとは聞いたことがない。一つ、相撲はどうする。一つ、日本人女性のことを無視するな。などなどである。

 

滝上顕男は野球が好きなのである。草野球のがやがやをベンチに腰掛けて、杖をついて、細い目で眺めている。柔らかい日射しが快い。

 

滝上もかつて少年野球から始まって、いい年になるまで草野球も、大いにやった。選手として動けなくなってから監督もやった。草野球の監督という立場はじつに気楽なもので、たとえば、指示があっさり無視されたりする。その辺りが素人の良さである。観るのも当然好きで、テレビという機械はプロ野球中継のために存在すると考えている。

 

そうした滝上からすれば、こうして週末に草野球を愉しむ人が世の中にまだまだ多いのは、めでたい。もしかしたら、目の前の河川敷にだけ多いのかも知れないが、それでも構わない。滝上は老いたから世間が次第に狭くなるのは当り前で、たまたま目の前に多いということは、世界中で多いのといっそ同じことである。

 

後ろのほうから、ガラス板が破滅する音がした。

 

野球を眺めていたものだから滝上はつい、民家の窓にボールが飛び込んだのかと思った。

 

それに近い種類の思い出が滝上の昔にもある。しかし考えてみると目の前の試合は先程からずっと、チーム双方ともさっぱり良い当りがない。何とも草野球らしい試合である。そしてここは広大な河川敷で、如何なる特大ホームランであろうとも周辺の民家まで打球が飛ぶことは考えられない。

 

音のしたほうには確かに家屋があるが、首を捻ってみても、その様子まではここから見えない。その家から出た音かどうか自体が定かでない。見に行こうかとも思うが杖ついてわざわざ歩くのがしんどい、滝上は気にしないことにした。

 

その音がした二秒前には、窓張替えの注文を受けた工務店の担当者が、二人掛りで品物を運んでいた、その顔面へ、蜂が飛んで来たことである。

 

 

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この短い話はこれでおしまいですが、

しかし言語の鎖は連なる。

次回のスニペットは「窓」でお送りします。

 

※記事中の画像はウィキメディアコモンズより転載

hirano関数@2014/6/23 11:32
スニペット「表面」

こんにちは、関数です。

今回のスニペットは「表面」です。

 

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いつもいつも何かの一つ覚えのように、表面はこんがり、中はとろとろ♪では面白くない。たまには逆さまにして、表面はとろとろ中はこんがりという逸品があっても良かろうと考えたが、何しろ一般に加熱とは外側からやるのであって、全く難しい。予めこんがりしておいた物を、後付けでとろとろさせる他ない。「深煎りアーモンドを入れた生チョコ」なんてことになるだろうか。「あんかけ堅焼きそばボール」はどうだろう。

 

いつもいつも何かの一つ覚えのように、広告に起用したタレントに、人差指をぴん!と立ててもらうのでは面白くない。たとえば若い女性タレントなら、投げキスでも良かろうし、意表を衝いて後ろ廻し蹴りでも良いのではないか。しかしどうしても、人差指をぴんと立てねばならぬ事情があるらしい。おおかた広告代理店の担当者が、人差指をぴんと立てた写真と人差指をぴんと立てない写真をクライアントの前に並べて見せて、やっぱりこちらですよねと誘導することになるのだろう。或いは、人差指をぴんと立てた広告と人差指をぴんと立てない広告のコンバージョン率を比較した統計資料でも持ち出すのかも知れない。

 

いつもいつも何かの一つ覚えのように、絶対に負けられない闘いが、そこにある。のでは面白くない。多少並べ替えて、「そこで闘わずにいられない負けが絶対にある」とやったらどんなものか。何だかごたごたした文章だが要するに、負けたら悔しいだろうと言っているのであってこれはこれで確かに、裏側から、冷徹に、戦意を鼓舞している。

 

いつもいつも何かの一つ覚えのように、憎まれ口ばかり叩く不良少年が、じつは家庭の不幸を抱えて繊細な心を持つゆえに苦しんでいるのでは面白くない。いっそのこと、先生のほうが繊細な心で、しかも家庭の不幸で苦しんでいて、それが、不良少年との職務上のバトルを繰り返す内にだんだん人格が練れて来て、家庭での事の捌き方も上手になってゆくという「遅れて来たビルドゥングス・ストーリー」に仕立てる。むしろそのほうが、いかにも現代的な社会問題を内包した物語として成立し得るような気がする。

 

といった具合に、いつもいつも何かの一つ覚えのように、逆転の発想、逆転の発想とそちらにばかり考えが向く種類の人間は、話してみると存外に面白くない。発想豊かな人のように表面上見えても、そのじつ、既存のものに寄り掛かる形でしか頭が働かないからだろう。

 

 

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この短い話はこれでおしまいですが、

しかし言語の鎖は連なる。

次回のスニペットは「担当者」でお送りします。

 

※記事中の画像はウィキメディアコモンズより転載

tanaka@梅干し@2014/6/23 10:20
ラーメン

こんにちわ。ご無沙汰してしまいました。

 

次回はラーメンをご紹介と書いて半年ほどたってしまいましたが

半年たつと、新しいお店が出来たり、お気に入りのお店がなくなってしまったり

状況は日々刻々と変化しているようです。

 

さて、今回ご紹介するラーメン屋さんは、まさに新規店舗です。

立川で大人気だったラーメン屋さんが新宿御苑に移転したそうです。

 

店名は『独歩』詳細は食べログを参照してください。

http://tabelog.com/tokyo/A1304/A130402/13122104/

 

私が頂いたラーメンはこちら↓

 

 

写真のピントがずれていますが、(^_^;)

出てきたラーメンは、「わたし美味しいですがなにか?」

と書いてあるかのようでした。

ラーメンは標準で300Gと少しボリューミー。男性でも充分おなかいっぱいに

なれるのではないでしょうか。50円引きで小盛もありました。

スープは脂っこく感じず、あっさりでもない丁度いいバランスなので

私のお気に入りは小盛で、ゴクゴクっとスープもまるっと頂く食べ方です。

 

暑くなってくると、キンキンの冷房で冷え切ってしまった体を

温かいラーメンで内臓から温めて、また暑いと言いながらオフィスに戻る。

この表裏も楽しみの1つであります。

 

さて、次回はジメジメっとしたシーズンをスカッとさせる

スパイシーなお店をご紹介したいと思います。